【早稲田祭2009】『早稲田教授ゼミ博』参加報告
- By Rika NAITO
- Published:2009/12/10(木)
- Keyword: 早稲田祭2009
『早稲田教授ゼミ博』に感性文化ゼミ2が参加
今年の早稲田祭では、早稲田祭本部主催で『早稲田教授ゼミ博』が行われました。
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早稲田教授ゼミ博~教えて大隈先生~
〈Academic×Entertainment〉わかりやすく、楽しめる形式で早稲田のアカデミックの魅力を高校生に紹介。
これに伴い、複合文化論系ゼミの一つ「感性文化ゼミ2」(担当:酒井紀幸)が、この『早稲田教授ゼミ博』に参加しました。
当日は、高校生をはじめたくさんの方々にご参加いただきました。どうもありがとうございました。
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感性文化ゼミ2 特別企画
Silent night, holly…SAKAI!?
──あわてんぼうのサンタと新聞読まない?──
日時: 11月7日(土) 11:40~12:30
場所: 早稲田キャンパス11号館508教室
概要: 新聞やTVの報道、一回見たらそのまんまな貴方!当ゼミ主催の一月早いX’masパーティへお越しください。記事比較クイズやワークショップに参加して、報道を“考える”力を身につけませんか?
【ゼミ実行委員長より】
目の前に中華まんがあるとしましょう。その中にどんな具が入っているかわかりますか?それは割ってみないとわからないし、さらにその味は食べてみないとわかりません。本当のことは、自分から近づいていかないと見えないものなのです。同じようなことが日常生活のいたる場面において言えます。特に、あらゆるメディアの報道によって情報が交錯している現代社会においては、「事実」が多くの「主観」によって覆われ、見えにくくなっているのです。
例えば、「友達いなくて便所飯」。これはある新聞社がいくつかの大学のトイレに「便所飯禁止」といった内容の紙が貼られたことを報道した記事の見出しです。この見出しを見た人はどんなイメージを抱くでしょうか。便所飯とは、もともとインターネット上の大型掲示板で使われ始めた言葉で、「一緒にご飯を食べる人がいないと思われるのが恥ずかしい」「友達の友達にも見られたくない」という理由から、一人でトイレの個室内で食事をすること、またそれをしている人のことを指します。実際にそのような行動をしているか否かに関わらずあくまでネットという匿名性の高い環境において「友達がいない人」を揶揄する表現として使われていたようです。貼紙については大型掲示板を見た一部の学生のイタズラだとされており、「便所飯」をする人は本当にいるのか、と記事自体は懐疑的に捉えています。この記事が出た翌日にはテレビの報道番組や週刊誌でも扱われました。それぞれ社会現象として扱ったり、懐疑的であったり、反応は様々だったようですが、メディアの過剰報道だという批判も起こっていました。
しかし、だからといって、「便所飯」報道を単なるメディアの過剰反応で済ませて良いのでしょうか。
精神科医の町沢静夫氏は著書『学校、生徒、教師のための心の健康ひろば』(2002年)の中で、実際に「一人で食事をすることができない」、またそれが原因で大学に通えなくなっている相談者がいることを取り上げており、これらの症状を「ランチメイト症候群」と呼んでいます。さらに心理学者の諸富祥彦氏は『孤独であるためのレッスン』(2001年)において、集団の中で孤立することを恐れる心理を「ひとりじゃいられない症候群(孤独嫌悪シンドローム)」と名付けています。つまり、「便所飯」という現象が全くの架空とは言い切れない事実があるのです。
これらの事実は、新聞の記事には全く言及されていません。このように、一般的に信用度が高いとされる新聞というメディアにおいても、情報を取捨選択する「編集」の段階で作り手の「主観」が入ってしまうことがわかります。従って、流れてくる情報をただ享受するだけでは、「事実」を知ることはできないのです。
見えにくくなってしまった「事実」を知るには、自分から情報を集め、比較し、解釈しなおすことが必要です。また自分ひとりの考えではなく、他の意見を聞いて検討することも重要です。そうすることで「主観」をふるい落とし、「事実」が見えてきます。
一人の人間が一日に享受できる情報量は増加し続けていますし、少子高齢化や核家族化が進むなか”お茶の間”等の情報を検討する機会は減少しています。だからこそ、「事実」を求めて「自分から動く」ことがより要求されます。これからさらに複雑化・高速化していく社会を担う世代として、”自分から動く姿勢”を忘れずに情報と向き合っていかなければならないのです。
複合文化論系3年 松野園子
