2010年度夏季セミナー「感性と文化-メンタリティと制度-」
複合文化論系では、2010年8月にドイツ・トリア大学の協力のもと、ドイツ語研修、ならびにドイツの日本学研究者をまじえたワークショップを中心とした夏季セミナー「感性と文化-メンタリティと制度-」を開催しました。このセミナーは、現在オープン教育センター設置の講義科目「感性と文化」としても成り立っています。学部生を中心とした21名の参加者は、毎日の授業と合計4回のタンデム・ワークショップでドイツ語会話の力をつけるとともに、小旅行や食事会を通じて ヨーロッパの文化を体感しました。以下がその概要です。
◆夏季セミナー期間
2010年8月2日(月)より8月25日(水)
◆セミナー概要
・フランクフルト(8月2日)
フランクフルト到着後の夕方に、市内中心部へ向い、大聖堂などを見学しました。当日は、マイン川沿いでお祭りをやっており、花火を見ることもできました。
・ザルツブルク(8月3日)
フランクフルトからウィーンへと向かう途中、ザルツブルクに立ち寄りました。創業803年、「ヨーロッパ最古のレストラン」といわれているStiftkeller St.Peterで昼食とった後、ザルツブルクの旧市街を見学しました。
・ウィーン(8月3日~4日)
ウィーンでは、美術館・博物館・ハプスブルク家関係・世紀末芸術…各自の関心領域に応じたグループに分かれ、見学を行いました。
・クラクフ(8月5日~6日)
クラクフは、16世紀末までポーランドの首都として栄えた歴史ある都市で、町並み全体がユネスコの世界遺産に登録されています。ここでは、織物会館、聖マリア教会、ヴァヴェル城、コペルニクスや前ローマ法王ヨハネ・パウロ2世も学んだといわれるヤギェウォ大学を見学しました。
・アウシュヴィッツ(8月7日)
アウシュヴィッツ博物館唯一の日本人公式ガイドである中谷剛氏にガイドをしていただきながら、アウシュヴィッツ強制収容所の見学を行いました。
・ベルリン(8月7日~8日)
ベルリンでは、バスで市内見学を行った後、ユダヤ博物館を見学しました。その後は、各自の関心領域に応じたグループに分かれ、博物館や宮殿などを見学しました。
・トリア(8月9日~19日)
【大学案内・トリア市内見学 8月10日】
大学のメンザ(学生食堂)にて、皆でお昼ご飯を食べたあと、トリア大学のチューターの方に、大学の施設(図書館やコンピューターの使い方など)を案内していただきました。その後、市内中心部へ出て、ポルタニグラ、トリア大聖堂、聖母大聖堂、選皇帝の宮殿などの建築物を見学しました。
【ドイツ語講習】
トリア滞在中、計8回のドイツ語講習(9時半~12時)がありました。クラスは、初級(未修者)と中級(ドイツ語学習歴1年以上)の2クラスに分かれました。今回は、半数以上の人がドイツ語未経験者だったのですが、最後には、日常の挨拶や簡単なドイツ語のフレーズ、単語を覚えることができました。
【タンデム】
タンデムでは、日本人とドイツ人の学生がペアになり、以下にあげるような様々なワークショップを通じてお互いの文化やメンタリティについて学ぶことができました。
◆ワークショップの内容◆
(第1回)日本とドイツの学生―異文化の人同士―がすれ違う場面を想定し、コミュニケーションの違いを体感しました。その後、ドイツの学生は日本語で、日本の学生はドイツ語で自己紹介をしました。
(第2回)日本とドイツの学生がペアになって、様々な日常の場面を想定したロールプレイングをしました。
(第3回)日本の学生とドイツの学生がペアになって、自国の文化を紹介するための品物を探しにバスに乗ってトリア市内に出かけました。その際に、タンデム・パートナー同士、お互いの共通点(生活スタイル、考え方、趣味等)を見つけ、最後に全員の前で(ドイツの学生は日本語で、日本の学生はドイツ語で)発表をしました。
(第4回)数人のグループを作って、「クリスマス」「お正月」「大学生活」などのテーマに沿った1分間の劇を考え、日本語版、ドイツ語版の両方を披露しました。
【ボン・ケルン 小旅行 8月14日】
トリアからバスで約3時間、タンデムパートナーと共に、ボンとケルンに行きました。ボンでは、ドイツ歴史の家(Haus der Geschichte der Bundesrepublik Deutschland)を、ケルンでは、大聖堂を見学しました。

【パリ小旅行(オプション)8月14日】
希望者のみ、ケルンから列車に乗って、1泊2日のパリ旅行に行きました。パリに着いたのは夕方遅くでしたが、幸いなことにヨーロッパの夏は日が長いので、パリの街を見学することができました。

【ストラスブール 小旅行 8月15日】
トリアからバスで3時間(一部の参加者はパリから列車で1時間半)、タンデムパートナーとともに、フランスのストラスブールへ行きました。大聖堂の見学、プチフランス(写真)の散策をしました。
【ルクセンブルク 小旅行 8月17日】
トリアからバスで1時間、タンデムパートナーとともにルクセンブルクへ行きました。
【食事会など】
トリア滞在中、3回の食事会がありました。最後には、「お別れパーティ」を開き、タンデムパートナーをはじめ、お世話になったトリア大学の方々に日本食をふるまいました。(参加者によると)全体での食事会がない日は、ドイツ人の学生さんと食事にいったり、個々人の部屋で料理パーティをしたり、大学内でバレーボール大会をしたりしたそうです!
【ハイデルベルク 小旅行 8月20日】
トリアを離れミュンヘンへと向かう途中、ハイデルベルクに立ち寄りました。ハイデルベルク城からの眺め(写真)は圧巻です!
・ミュンヘン 8月20日~23日
ミュンヘンでは、日中は各自の関心領域に応じたグループに分かれ、美術館や博物館に行ったり、建築物巡りをしたりしました。夜は、ビアガーデンに行ってドイツの食文化を体感した日もあれば、反対に日本料理を食べながら「日本の食文化」を外から見ることができた日もありました。
【ニュルンベルク 小旅行 8月22日】
ミュンヘン滞在中、日帰りでニュルンベルクへ行きました。ナチス党大会の跡地(通称ドク・ツェントルム)を見学した後、城壁で囲まれた旧市街へ行き、博物館や教会等、各自の関心領域に応じたグループに分かれて見学を行いました。
【ノイシュヴァンシュタイン城見学(オプション) 8月23日】
希望者のみ、ノイシュヴァンシュタイン城およびリンダーホフ城を見学しました。
・ 成田空港に到着 8月25日
フランクフルト空港から北京を経由して、無事帰国しました!
◆ 参加学生からの一言
今回の研修旅行に参加した複合文化論系2年の竹添さん、路川さんから一言いただきましたので、最後にご紹介します。
今回研修旅行の報告レポートを書くことになり、一番に浮かんだのは「参加してよかった!」という一言です。トリア大学での語学研修や文化交流はもちろん、多くの都市を訪れることができ、大変有意義な3週間でした。そして、最大の収穫はタンデムパートナーや先生方、研修に参加したメンバーとの出会いです。特にメンバーとはお互いの名前を覚えるところから始まりましたが、3週間寝食を共にし、連日連夜様々な話題について熱く語り合った結果、本当に仲良くなることができました。とにかくたくさん笑い、たくさん学んだ3週間でした。本当に参加してよかったです。
複合文化論系2年 竹添 茜
私は「感性と文化」授業外からの参加だったため成田に前日泊した段階では知り合いがほとんどいなく、しかも初の海外旅行という不安な状態からこの研修が始まりました。しかし一ヶ月後日本に帰って来た時、「本当に多くのものを得ることができた」と感じたのを覚えています。授業で受講生がプレゼンした場所をポイントに、ドイツや近隣の国々をめぐるのに加え、研修の後半ではトリア大学に二週間滞在してドイツ人の日本学科の方々とお互いの言語で交流するという貴重な体験もできました。研修中に何より勉強になったのは、現地でずっと同じツアーコンダクターの方と行動できたことで現地の生活の話やツアコンという仕事についての生の話、そしてその方自身の考え方が聞けたということ、そして普段はレビューシート越しにしかできなかった質問を直接目の前にいる先生たちに投げかけることができ、そこから派生した話までじっくり聞けたことです。本当に、いろんな場所でいろんなものを見て、いろんな人に出会えた研修でした。今まで過ごしてきた夏休みの中で確実に一番有意義な一カ月になったと思っています。時間に余裕があるなら、あるいはこの研修に少しでも興味があるなら、参加をお勧めしたいです!出発前の予想をはるかに上回るほどの大きなものを得られると思います。
複合文化論系2年 路川 香織