現代美学の射程

基本情報

科目名
現代美学の射程
プログラム
感性文化
授業タイプ
講義科目
担当教員
教員、小林信之
曜日
火曜日
時限
5時限
教室
36-681
授業シラバス
[シラバスへのリンク]

授業概要

「TOKYO GOOD MUSEUM」という語句をインターネット上で検索してみてください。一般社団法人TGMP(Tokyo Good Manners Project)のCMが見つかるかと思います。
 このCMは、東京都全体を一つの「美術館」に見立てて、「クリエイター」である東京に居る人たちひとりひとりが良いマナーを国内外に示してゆきましょう、という趣旨のものと思われます。ここでは「美術館」や「クリエイター」といった、いわゆる美学・芸術学でよく言及される概念が利用されています。良いマナーが芸術作品に喩えられている点も興味深く思われます。皆さんは、このCMを見てどのように感じましたか。

 本講義では、「美術館」「クリエイター」あるいは「芸術作品」「オリジナリティ」などの諸概念、あるいは、倫理的に善なるものは美的にも良いものなのか、科学はどこまで美的なものに接近できるのか、などなど、美学・芸術学と呼ばれる学問において探求される様々な概念・問題について、受講者と一緒に考えてゆきたいと思います。
 また、授業の中で、上記のCMに利用されているか何かしらの関連を持つ美学・芸術学の概念や問題を各自で一つ以上取り上げて、それについて論じる、といったような作業を、皆さんにしていただこうかと考えています。もちろん、上記CMの主張内容に同調する必要はありませんし、むしろそれを「ディスる」内容でも構いません。
 (ところで、「ディスる」というのは、どういう行為を指す概念でしょうか。単に対象を侮辱するだけでは「良いディス」と言えないように思えます。この点を掘り下げ、「ディス」概念を明確化することも、美学・芸術学の仕事と言えるかもしれません。ともあれ、「良いディス」に出合えるかもしれないことも楽しみにしております。)

授業計画

1: ガイダンス
 授業の進め方について
 2: 研究領域の概要1
 テーマと方法
 3: 研究領域の概要2
 テーマと方法
 4~12. テーマの展開
 13: 現代芸術の諸相1
 14: 現代芸術の諸相2
 15: 全体のまとめ