複合文化論系演習(アジアの美術と思想)

基本情報

科目名
複合文化論系演習(アジアの美術と思想)
副題
想いと願いをデザインする
授業タイプ
演習
担当教員
楢山満照
曜日
木曜日
時限
5時限
教室
32-227
授業シラバス
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授業概要

 造形化されたイメージは、ときに言葉よりも雄弁です。美術はコミュニケーション・ツールとしても機能し、識字率が低かった時代においては、現代以上に特定の思想を伝達するためのものでもありました。この演習では、受講生自身がアジア全域の美術の中から各々の興味にそって「かたちのある」作品を選定し、「かたちのない」思想というものを、どのように造形化していったのか、受講生間の議論を通してその理論と工程を考察し、アジア文化圏と西洋文化圏の相違を主体的に学んでいきます。
 西洋文化圏からみたアジア美術、あるいはアジア全般のイメージとは、具体的にどのようなものなのでしょうか。奇異なもの、異質なもの、それでいてどこかエキゾチックで魅惑的なもの。こうしたイメージは、高度に情報化しグローバルな環境が確立された現代では、あまりにもステレオタイプに過ぎるかもしれません。ですが、宗教、思想の不一致による国際紛争が絶えず、人種や性別による差別にようやく敏感になってきた現代だからこそ、アジア人がこれまでどのような想いをどのようなかたちで表現してきたのか、それをあらためて考えることは極めて現代的かつ実践的な考察になり得るはずです。

授業計画

第1回 オリエンテーション
この演習の目的や進め方について説明します。

第2回 導入 その1
早稲田キャンパス2号館の會津八一記念博物館を見学し、身近にあるアジア美術を体感しながら、テーマ設定のヒントを探します。

第3回 導入 その2
テーマの設定とグループ分け。

第4回 担当教員による講義
中国古代の青銅鏡を題材として、願いをかたちにした具体例を提示します。

第5回 担当教員による講義
画像石という中国のレリーフ作品を題材として、道徳心をかたちにした具体例を提示します。

第6回 担当教員による講義
中国の山水画を題材として、ユートピアをかたちにした具体例を提示します。

第7回 導入 その3
テーマの微調整・再設定と、問題へのアプローチの方法について説明します。

第8回 発表と議論 その1
受講生によるプレゼンテーションとディスカッション。

第9回 発表と議論 その2
受講生によるプレゼンテーションとディスカッション。

第10回 発表と議論 その3
受講生によるプレゼンテーションとディスカッション。

第11回 発表と議論 その4
受講生によるプレゼンテーションとディスカッション。

第12回 発表と議論 その5
受講生によるプレゼンテーションとディスカッション。

第13回 発表と議論 その6
受講生によるプレゼンテーションとディスカッション。

第14回 発表と議論 その7
受講生によるプレゼンテーションとディスカッション。

第15回 まとめ
演習全体の内容を総括しながら、アジアの美術の特徴について討議していきます。