複合文化論系演習(視覚文化論)

基本情報

科目名
複合文化論系演習(視覚文化論)
副題
絵画というメディアを通じて、美術の自己言及性を考える
授業タイプ
演習
担当教員
利根川由奈
曜日
月曜日
時限
4時限
授業シラバス
[シラバスへのリンク]

授業概要

 パイプのイメージの下に「これはパイプではない」というテクストが書かれている絵を見たとき、あなたはどのような感想を抱くでしょうか。「この絵に描かれているのはパイプなのでテクストの内容と矛盾している」と思う人もいれば、「絵のパイプは実物のパイプではないのでテクストの内容と矛盾しない」と考える人もいるでしょう。こうした様々な解釈が生まれる理由は、この絵画が自己言及性を持つからです。ここでいう自己言及性とは、絵画が自ら、絵画を成立させる制度に言及していることを指します。すなわち、例に挙げたパイプの絵画は、イメージとテクストの内容が矛盾しているがゆえに、絵画を成立させる制度(たとえば、絵画のタイトルと画中イメージとの一致)を鑑賞者に疑わせ、その意味で自己言及性を持つと言えるわけです。本授業では、このように自己言及性を持つ絵画の歴史と理論を学んだあと、受講者に自己言及性を持つ絵画をひとつ選んで発表してもらいます。発表の際に受けた講師や受講者のコメントを活かし、最終レポート(授業最終回に実施)を書いてもらいます。その際、論点となるのは、①その絵画において「絵画を成立させる制度」の前提条件は何か、②その絵画はどのように「絵画を成立させる制度」に言及しているか、です。

授業計画

第1回:イントロダクション(本授業の目的と概要)
第2回:古典的絵画の自己言及性①/ディスカッション
第3回:古典的絵画の自己言及性②/ディスカッション
第4回:イメージの自己言及性①/ディスカッション
第5回:イメージの自己言及性②/ディスカッション
第6回:モダニズムの自己言及性①/ディスカッション
第7回:モダニズムの自己言及性②/ディスカッション
第8回~第13回:受講者の発表
第14回:授業のまとめ
第15回:試験(授業内レポート)