比較文学入門
授業基本情報
- 開講年度:2010年度 春期
- 科目名:比較文学入門
- 副題:比較文学とは何か
- プログラム:比較文学
- 授業タイプ:講義科目
- 担当教員:小林茂
- 曜日:月曜日
- 時限:6限
- 使用教室:戸山 36-682
- 早稲田大学シラバス:[シラバスへのリンク]
- Keywords:比較文学||文学
授業概要
《比較文学》という学問がどのようなものであるか。どのように研究が行なわれるのか。それに触れることで、私たちはどのように、文学・芸術をよりよく味わうことが出来るようになるのか。そのことを考えます。
それにしても、《比較文学》とはなんだろう。何かを手っ取り早く《比較》するわけでは必ずしもありません。また《文学》だけを対象にするのでもありません。
次のように言うことができます。文学だけでなく、さまざまな芸術、人間がかつて創り出し、今も創り出し続けている芸術表現のさまざまな事象は、時間や空間、そして文化の垣根をこえて関わりあって展開しているのですが、そのあり方をみつめて、その働きや意味をとらえようとする、それが比較文学の考え方です。文学に限らず、すべての芸術表現を対象とし、さまざまな垣根の制約をこえて、同時に見わたそうとするのだと、考えてください。
そのような《比較文学》が学問としてはどのように働くのか、それを理解するためには、ほんの二百年くらい前に成立してきた《比較文学》の歴史を考えてみることが、役に立つと思います。まずそこから始めます。
次に、そのような学問として《比較文学》が、どのような考え方を繰り広げてきたか、その一端をたどって見ます。
またその幅広い視点は、世界文学、あるいは一般文学という捉え方も生み出しました。《世界文学》とは、出自がどうであろうと、すぐれた作品はすべての人にとっての財産であるという考え方から出発します。《一般文学》はまた、表面的な文化的制約を越えて、芸術表現のもつ普遍的性格を捉えようとします。これらのことも考えましょう。
こうしたさまざまを、実際の例に即しながら考えて見ましょう。
私たちは今日、文化・歴史・地域その他諸々の垣根を越えて、世界規模での芸術表現の交流に立ち会っています。幅広い知識と理解、とらわれない自由な視点が不可欠です。そんな時、《比較文学》の考え方は私たちを、幅広く自由な芸術体験に導いてくれるでしょう。
《比較文学》という領域の特質を理解することが到達目標です。
授業シラバス
01:序章=導入・文献
02:比較文学とはどのような学問か
03:比較文学の歴史から考えてみよう
04:文学は一国の中だけで完結していない
05:文学はその他の芸術とも連動している
06:垣根を越えて見渡すこと
07:世界文学という考え方
08:普遍性と独自性
09:文学芸術の世界遺産
10:一般文学という考え方
11:文学は言葉で成立している
12:言葉はすべて共通の性質を持っている
13:表現の共通性と個別性
14:何を読んだらいいのか=比較文学研究のための読書
15:理解度の確認とまとめ
〔授業は教室で参加者と組み立てるものです。ですから、上記の進行表はあくまでも、
仮の提示と考えてください〕

