文学と言語
授業基本情報
- 開講年度:2010年度 春期
- 科目名:文学と言語
- 副題:文学は言語でできている
- プログラム:比較文学
- 授業タイプ:講義科目
- 担当教員:小林茂
- 曜日:火曜日
- 時限:7限
- 使用教室:戸山 32-324
- 早稲田大学シラバス:[シラバスへのリンク]
- Keywords:文学||言語
授業概要
文学は何で出来ているか?
そう問いを発すると、さまざまな答えが返ってきそうです。
しかし、文学のテキストは、言葉で出来ている。それ以外ではありません。(実は、そのテキストは、多く本の形で流布しますし、本としての姿もまた、文学の流通あるいは受容を条件づけますけれど、とりあえずは、テキストとしてのみ考えておきます)。
20世紀に発展した言語学の知見と、そこから生まれてきた、詩の構造分析、あるいは物語論などによって、文学作品をテキストとして厳密に捉えていこうとする研究が数多く生まれました。
これによって、いかなる言語によって表現された作品であろうと、言語による構築体として捉えることによって、共通の地盤で検討することができるようになったと考えてよいのです。
この時間では、言語の働きに対する理解が、どのように文学研究にかかわってくるかを中心に、いくつかの問題を取り上げて考えてみることにします。
はじめに、20世紀の言語学によって明らかにされてきたいくつかの事項を想起します。
それから、詩の構造の分析;物語の基本的構造の議論などの例を取り上げてみましょう。
さらに、しばしば表面の飾りだと誤解されている、しかし実は、言葉によって世界を捉えようとする、その働きの根底にあって、表現を生み出している、レトリックというものにも、関心を払いたいと思います。
授業シラバス
01:序章=導入/文献
02:文学は何でできているか/不透明なものとしての文学テキスト
03:文学テキストの科学へ1:詩的機能とはなにか
04:ヤコブソンと詩学/詩の構造分析
05:文学テキストの科学へ2:物語の基本構造
06:ベディエ,プロップ,ブレモンと物語のパターン
07:文学テキストの科学へ3:意味論と登場人物
08:グレマスと行為項の考え方
09:文学テキストの科学へ4:話と物語
10:バンヴェニストと言辞の文法
11:文学テキストの科学へ5:物語を語ること
12:ジュネットと物語の述説
13:文学テキストの科学へ6=ジャンルという考え方
14:詩学の伝統とジャンル
15:試験としめくくり
〔授業は教室で参加者と組み立てるものです。ですから、上記の進行表はあくまでも、
仮の提示と考えてください〕

