感性論

授業基本情報

  • 開講年度:2010年度 春期
  • 科目名:感性論
  • 副題:感性文化研究への導き
  • プログラム:感性文化
  • 授業タイプ:講義科目
  • 担当教員:小林信之
  • 曜日:木曜日 
  • 時限:4限 
  • 使用教室:戸山 34-453
  • 早稲田大学シラバス:[シラバスへのリンク]
  • Keywords:感性||文化||現代アート||芸術

授業概要

【授業概要】 この講義は、感性文化論であつかわれる基礎的なテーマを導入的に紹介するものです。
 わたしたちは「感性」を通じて世界に開かれています。見、聞き、触れることによって、わたしたちのまえに世界の風景がひろがり、わたしたちは世界の肌理に触れます。この講義は、視覚や聴覚や痛みなど身体的次元から、感情や気分や情緒など精神的次元にいたるまで、広範な感性の働きを理論的に考察することをめざしています。そしてそこからさらに、現代社会のなかで感性がどのような意味を担わされているか、また現代アートとしてであれ、さまざまな文化現象としてであれ、感性はどのように表現されているかといったテーマにも広がっていくでしょう。
 一例をあげれば「触れる(feel)」ということについて。もっともプリミティヴな感覚である触覚と、感情(feeling)との関係をめぐって考えること、そしてわたしたちが世界に触れる感触を意識化することが、ひとつの課題となります。
 あるいは、わたしたちの感覚の固有性(クオリア)と他者との関わりについて。たとえばわたしたちの「痛み」の経験はどこまでも伝達不可能であるのに、どうして他者への共感やコミュニケーションがなりたつのでしょうか。
 このように哲学的な議論が中心になりますが、しかし抽象的な思弁におちいることは避けて、現代アートなどのスライドや映像を交えつつ、できるかぎり具体的な表現を通じて考えていきたいと思います。あつかわれる個別テーマとしては、知覚の問題(現象学の知覚論、印象派以降の絵画表現について)、感情とクオリア、現代アートと皮膚感覚、他者の問題、芸術表現と公共性、身体と空間、現代感性論などです。
【到達目標】 なにか実利的な到達目標が設定されているわけではありません。多様な表現にふれ、理論的・哲学的思考と感受性を鋭敏に働かせることによって、いっそう深くものごとを見つめるための訓練として考えてください。

授業シラバス

予定は以下の通りですが、順番と内容は随時変更されます。
01. ガイダンス
02. 知覚と言葉
03. 視覚のメカニズムをめぐって
04. 映画「闇と沈黙の国」(W・ヘルツォーク監督)
05. 感覚の戯れ
06. 印象派(モネ)の絵画から
07. 「聴くこと」について
08. 「ふれること」(触覚と諸感覚の協働)について
09. 触覚の芸術
10. 現代美術と皮膚
11. 感情とクオリア
12. 表現主義の芸術
13. 絵画における「心象」
14. 現代感性論(「感性の思考」めぐって)
15. ビデオ(押井守ほか)と全体のまとめ

複合文化論系のイベント

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