文化人類学2

基本情報

科目名
文化人類学2
副題
ヨーロッパへの人類学的アプローチ
授業タイプ
講義科目
担当教員
松前もゆる
曜日
火曜日
時限
4時限
授業シラバス
[シラバスへのリンク]

授業概要

 この授業では、文化人類学の基礎的な知識にもとづく応用として、ヨーロッパ地域を対象とした文化・社会人類学的研究について解説します。ヨーロッパをフィールドとする人類学的研究は人類学においては後発の分野ですが、近年、新たな研究が蓄積されつつあります。本授業では、いわゆる西欧だけでなく東欧も視野に入れ、とくに人の移動・移住、体制転換とEU拡大、ジェンダー、仕事、共同性といったテーマに注目しながら、これまでのヨーロッパ人類学の議論を概観します。ヨーロッパ地域への人類学的アプローチの可能性について学ぶとともに、そこから人類学全体の議論につなげ、人類学的思考についての理解を深めることが授業の目標です。

授業計画

第1回
イントロダクション(本講義の目的と概要)
第2回
ヨーロッパ人類学の古典を読む
第3回
地中海ヨーロッパの語られ方:家族、ジェンダーと「名誉と恥」
第4回
体制転換の人類学
第5回
「仕事」とジェンダーの人類学:体制転換の人類学②
第6回
民族、国家、ナショナリズム:日常における「民族」を考える
第7回
「民族紛争」と回復プロセスを考える:旧ユーゴスラヴィアの事例から
第8回
ヨーロッパにおけるイスラーム:ヨーロッパ社会と移民
第9回
装いの政治、日常の装い:ヨーロッパにおけるイスラーム②
第10回
現代ヨーロッパにおける人の移動:移民の多様化と女性化
第11回
世代間関係とケア:「仕事」とジェンダーの人類学②
第12回
内なる他者と「ヨーロッパ」:境界と共同性
第13回
観光、地域、共同性
第14回
EUと食、嗜好
第15回
まとめ