複合文化論系演習(対照言語学研究)

基本情報

科目名
複合文化論系演習(対照言語学研究)
副題
英語と日本語を比較する
授業タイプ
演習
担当教員
森田彰
曜日
木曜日
時限
4時限
授業シラバス
[シラバスへのリンク]

授業概要

 言語を比較することには、いくつかの目的、対象、方法がありますが、ここで言う対照言語学とは、基本的には、例えば英語と日本語となど、異系統の2言語を比較し、その言語間の共通点や相違点を探ることにあります。つまり、両言語のそれぞれの構造や成り立ちを学び、さらにそれらを比較することになります。これに加えて、両者に何らかの接触がある場合は(それの場合も多いですが)、その接触のあり方、過程、結果についても考えていきます。また、同一言語でっても、その中に存在する variation に注目することで、同様な手法をとることも可能です。このように、2つあるいは、それ以上の言語の違いを比べることは、違いそのものを理解することだけでなく、それぞれの言語の特質 design features を、ひいては、言語そのものの性質について考えることになります。
 対照言語学の成果は様々に利用されますが、特に両言語の学習・習得の分野における貢献には大きなものがあります。むしろ、言語教育の分野から、対照言語学の発展が促進されたと言ってもよいでしょう。そこで、本演習でも、英語教育(場合によっては日本語教育)に対照言語学の成果を応用する(した)場合のことも考えていきます。それはまた、文化のサンプル(記号、あるいはアイコン)とも言える言語の異同を学ぶことによって、各文化の特徴、ものの捉え方、発想を理解する手助けになることでしょう。
 演習では、まず、英語(と日本語)の基本構造について学び、対照言語学の方法論、成果を学びます。次に、受講者が、各自が選んだテーマで発表を行ってもらいます。発表の形式、例えば、単独、グループ、時間などは、受講者の人数など、様子を見て決めて行きたいと思います。その中で、引用、論証、調査と言った科学的論文、リサーチエッセイの書き方の基本を学んでいきます。

授業計画

第1回
本演習の目的と概要 違っていることを羅列でなく、何を基準として記述するか。
第2回
対照言語学の目的と手法、構造とは何か。
英語の音構造・日本語との違い
第3回
英語の語彙の構造とその歴史・文化的背景
第4回
英語の文構造
第5回
英語の文章構造
第6回
英語と日本語の異同について
第7回
英語と日本語の異同について
発表の手順とテーマについて
第8回
理解度の確認テスト(受講者の人数等による。また、学生による発表については、人数によって回数を調整する)
発表の順番とテーマの決定
第9回
学生による発表(1)と質疑応答および討議
第10回
学生による発表(2)と質疑応答および討議
第11回
学生による発表(3)と質疑応答および討議
第12回
学生による発表(4)と質疑応答および討議
第13回
学生による発表(5)と質疑応答および討議
第14回
学生による発表(6)と質疑応答および討議
第15回
全体の講評とまとめ