文化人類学1

基本情報

科目名
文化人類学1
副題
文化人類学の基礎を学ぶ
授業タイプ
講義科目
担当教員
國弘暁子
曜日
火曜日
時限
4時限
教室
38-AV
授業シラバス
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授業概要

 人類学(Anthropology)とは、anthropos(ギリシャ語で人間を意味する)について研究する学問(logy)である。アメリカの文化人類学(Cultural Anthropology)、イギリスの社会人類学(Social Anthropology)、フランスの民族学(Ethnology)など、名称は地域によって異なり、また学史的な違いもあるが、今日では研究の射程における違いは然程見られなくなっている。文化人類学1の授業では、西洋で誕生した人類学の発展に貢献してきた先駆者たちの業績を紹介しながら、それらが現代社会に生きる私たちにとってどのような意義があるのかについて考える。異文化に生きる人々の生活に関する人類学的研究の蓄積を通じて、私たちの身近にある出来事のなかに彼らとの共通項をどのようにして見出すことができるのか。諸文化の多様性のなかに普遍性を見出す為に不可欠な比較の視座の持ち方について学ぶことを目指す。

授業計画

第1回 オリエンテーション
講義の目的と概要についての説明
第2回 文化人類学と民族学博物館
日本の文化人類学と大阪国立民族学博物館について
第3回 人類学と進化論
英国社会人類学のはじまりと進化論の関係について
第4回 文化と文化相対主義
文化概念と文化相対主義の登場について
第5回 文化相対主義の限界
文化それとも伝統なのか
第6回 儀礼と呪い
通過儀礼と意味づけについて
第7回 イギリス社会人類学
マリノフスキーとフィールドワークについて
第8回 オリエンタリズム
オリエンタリズムが人類学に及ぼした影響について
第9回 文化を書く
オリエンタリズムと文化を書くこと
第10回 人類学とフィールドワーク
人類学におけるフィールドワークの技法について
第11回 贈与交換
マルセル・モースの贈与論について
第12回 贈与と親族関係
モースからレヴィ=ストロースへ
第13回 人類学と親族研究
人類学における親族の捉え方について
第14回 今日の親族研究のあり方
人類学における生殖医療に関する研究について
第15回 まとめ
総括