複合文化論系演習(比較言語学研究)

基本情報

科目名
複合文化論系演習(比較言語学研究)
副題
言語を比較するとは、どういうことか。言語の変化とはどのようにして起こるか。
授業タイプ
演習
担当教員
森田彰
曜日
木曜日
時限
4時限
教室
33-331
授業シラバス
[シラバスへのリンク]

授業概要

 碩学高津春繁は、『比較言語学入門』で「およそいかなる科学といえどもそれが実証的・帰納的であるかぎり、比較方法を使用せずには成立しえない。」と言っています。その比較方法が言語の探求にどう用いられてきたか、また用いるのかを学びながら、曰く全ての学問に通ずる比較の方法論を学びます。
 言語を比較することには、勿論いくつかの目的、対象、方法があります。しかし、これとは別に、「比較文法」と言い、同系統の複数の言語を比較し、その言語間の関係を探ったり、それらの共通の祖先(祖語)や元の形を想定しようとする学問分野が、伝統的に「比較言語学」とほぼ同義で用いられて来ました。そこで、本演習では、言語における「比較」の原点であった比較文法の概要を理解した上で、さらにそこから発展した言語の通時的(歴史的)研究、特に言語変化の様相を見ていきます。また、比較を重要な研究の手法とする言語接触についてもその要点を学びます。一つの言語の中の変種 variation と標準化 standardization についても可能な限り触れたいと思います。
 後半には、学んだ幾つかのテーマに従って、討議形式の発表を行ってもらいます。但し、これは履修者の人数によって柔軟に考えざるを得ませんから、その具体的方法については、講座の中で説明・協議します。

授業計画

第1回
言語を比較するとはどういうことか。言語の変化と比較の方法
第2回
比較文法の扱う分野とインド・ヨーロッパ語族について音法則・対応:音声の変化
第3回
英語を含むグループ、ゲルマン語派について、類推:文法の変化
第4回
一次資料と二次資料について。比較の次元と範囲について
第5回
語の形と意味の変化
第6回
言語接触と標準化
第7回
通時的比較、共時的比較
第8回
討議テーマの整理と討議の方法の解説以後、受講者の発表にあてますが、回数等は、受講者の人数によって、決定します。
第9回
学生による発表と討議
第10回
学生による発表と討議
第11回
学生による発表と討議
第12回
学生による発表と討議
第13回
学生による発表と討議
第14回
学生による発表と討議(予備日の可能性あり)
第15回
まとめと発表の講評