文化人類学2

基本情報

科目名
文化人類学2
副題
グローバルとローカルの人類学~現代世界への文化人類学的アプローチ
授業タイプ
講義科目
担当教員
松前もゆる
曜日
火曜日
時限
4時限
教室
未定(対面)
授業シラバス
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授業概要

人類学(Anthropology)とは人間について探求する学問という意味ですが、具体的には世界各地の人びとの生き方や生きる現実をフィールドワークという手法によって(人類学者ティム・インゴルドの言葉を借りれば)人びとと“ともに”学ぶ領域ということができます。ときに「グローバル化が進み世界中で生活や文化は似たものになりつつあるのではないか」との質問を受けますが、実際にはどうでしょうか。 本授業では文化人類学の基礎的な知識にもとづく応用として、近年の文化人類学が世界各地の人びとの生き方や生きる現実をどうとらえてきたか、その探求の一端を、とくに「仕事」、人の移動、政治・経済体制の変化、「もの」研究、ジェンダーに注目して紹介します。そのなかでは、担当教員が専門とする、文化人類学の分野では比較的後発と言えるヨーロッパ地域をフィールドとする人類学的研究の事例も積極的にとりあげる予定です。これらを相互に比較し、また私たちの身のまわりの事象と比較することで、現代世界で人間が生きる現実の多様性と普遍性について考えるとともに、自分たちの「あたりまえ」を問い直しつつものごとをとらえようとする文化人類学的思考法の基本を学ぶことを目指します。

授業計画

第1回
イントロダクション(本講義の目的と概要)
第2回
グローバリゼーションと生業
第3回
さまざまな「仕事」と性別分業
第4回
現代世界における「仕事」のありかた
第5回
政治体制の転換と人びとのくらし
第6回
民族とナショナリズム:日常の「民族」、「民族」の政治
第7回
戦争と平和
第8回
移動と定住
第9回
グローバリゼーションと人の移動
第10回
移民の多様化と女性化
第11回
装いからみえる世界
第12回
嗜好と嗜好品
第13回
モノからみるグローバルとローカル
第14回
文化の商品化
第15回
記憶とモノ、まとめ