複合文化論系演習(対照言語学研究)

基本情報

科目名
複合文化論系演習(対照言語学研究)
副題
比較によって得られるもの
授業タイプ
演習
担当教員
森田彰
曜日
木曜日
時限
3時限
教室
未定(対面)
授業シラバス
[シラバスへのリンク]

授業概要

 言語を比較することには、いくつかの目的、対象、方法がありますが、ここで言う対照言語学とは、基本的には、例えば英語と日本語となど、異系統の2言語を比較し、その言語間の共通点や相違点を探ることにあります。つまり、両言語のそれぞれの構造や成り立ちを学び、さらにそれらを比較することになります。これに加えて、両者に何らかの接触がある場合は(それの場合も多いですが)、その接触のあり方、過程、結果についても考えていきます。また、同一言語であっても、その中に存在する variation に注目することで、同様な手法をとることも可能です。このように、2つあるいは、それ以上の言語の違いを比べることは、違いそのものを理解することだけでなく、それぞれの言語の特質 design features を、ひいては、言語そのものの性質について考えることになります。
 対照言語学の成果は様々に利用されますが、特に両言語の学習・習得の分野における貢献には大きなものがあります。むしろ、言語教育の分野から、対照言語学の発展が促進されたと言ってもよいでしょう。そこで、本演習でも、英語教育(場合によっては日本語教育)に対照言語学の成果を応用する(した)場合のことも考えていきます。それはまた、文化のサンプル(記号、あるいはアイコン)とも言える言語の異同を学ぶことによって、各文化の特徴、ものの捉え方、発想を理解する手助けになることでしょう。
 演習では、まず、対照言語学の方法論、成果さらに比較一般の抱える paradox, ジレンマについて学びます。次に、受講者が、各自が選んだテーマで発表を行ってもらいます。発表の形式、例えば、単独、グループ、時間などは、受講者の人数など、様子を見て決めて行きたいと思います。その中で、引用、論証、調査と言った科学的論文、リサーチエッセイの書き方の基本を学んでいきます。

授業計画

1:
第1回
本演習の目的と概要 違っていることを羅列でなく、何を基準として記述するか。
2:
第2回
対照言語学の目的と手法、「比較言語学」との関係と対照言語学の目的。
3:
第3回
第2回の続き。
4:
第4回
対照言語学の3つのジレンマ
5:
第5回
第4回の続き。
6:
第6回
リサーチエッセイの構造と内容
7:
第7回
一次資料と二次資料、引用について
発表の手順とテーマについて
8:
第8回
理解度の確認テスト(受講者の人数等による。また、学生による発表については、人数によって回数を調整する)
発表の順番とテーマの決定
9:
第9回
学生による発表(1)と質疑応答および討議
10:
第10回
学生による発表(2)と質疑応答および討議
11:
第11回
学生による発表(3)と質疑応答および討議
12:
第12回
学生による発表(4)と質疑応答および討議
13:
第13回
学生による発表(5)と質疑応答および討議
14:
第14回
学生による発表(6)と質疑応答および討議
15:
第15回
全体の講評とまとめ