複合文化論系演習(芸術思潮の越境)
基本情報
- 科目名
- 複合文化論系演習(芸術思潮の越境)
- 副題
- 芸術論における諸感官の抗争(「味覚」からの再考を中心として)
- プログラム
- 異文化接触
- 授業タイプ
- 演習
- 担当教員
- 教員、馬場朗
- 曜日
- 金曜日
- 時限
- 4時限
- 教室
- 31-03
- 授業シラバス
- [シラバスへのリンク]
授業概要
芸術現象を考察する際にまず重要なのは「意味」の次元であるのは異論の余地がないでしょう。そして、この「意味」が最も濃厚に関る「言語性」が大きな媒介項となることで、芸術現象に複雑な文化・社会・制度・歴史の重層的な厚みを齎すことも良く知られてきました。勿論、これは現代のみならず、原始・古代からの(「芸術」という概念の近代性を一応ここで脇に置けばですが)「芸術」全般に言えることでもあるでしょう。とは言え、芸術がしばしば優れて「感覚」的なものとして立ち現れるのも事実です。この意味で、西洋の芸術論において、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚という五官のそれぞれの独自性と相互の(優劣も含めた)関係もまた大きな役割を演じてきました。この演習では、芸術現象における「意味」の次元の重要性を決して見失うことなく(いやむしろその「意味」の次元の重要性を際立たせるためにも)、特に西洋芸術論における諸感官の位相を見定めることを目指します。そして、意外かもしれませんが、その際にまず日本の哲学者松永澄夫による味覚と食の議論を前半で検討します。松永は「感覚」という身近な概念を、特に「味覚」という従来の芸術論では必ずしも脚光を浴びてこなかった感官から哲学的に精緻に解明するだけでなく、「味覚」が食に関る際の「意味」の次元の在処についても明快に示してくれます。これを押えた上で、今回の演習では古代ギリシアから18世紀後半の関連する西洋芸術論(予定では、アリストテレス、デカルト、デュボス、ルソー、ヘルダー、ルドニッカ等)について具体的に発表し自由に討議してもらいます。
授業計画
第一回:オリエンテーションおよび関連テキストについての紹介および発表分担
第二回:松永澄夫の著作についての参加学生による発表(1)
第三回:松永澄夫の著作についての参加学生による発表(2)
第四回:松永澄夫の著作についての参加学生による発表(3)
第五回:松永澄夫の著作についての参加学生による発表(4)
第六回:松永澄夫の著作についての参加学生による発表(5)
第七回:松永澄夫の著作についての参加学生による発表(6)
第八回:前半部の総括
第九回:参加学生による西洋芸術論についての発表(1)
第十回:参加学生による西洋芸術論についての発表(2)
第十一回:参加学生による西洋芸術論についての発表(3)
第十二回:参加学生による西洋芸術論についての発表(4)
第十三回:参加学生による西洋芸術論についての発表(5)
第十四回:参加学生による西洋芸術論についての発表(6)
第十五回:全体の総括
第二回:松永澄夫の著作についての参加学生による発表(1)
第三回:松永澄夫の著作についての参加学生による発表(2)
第四回:松永澄夫の著作についての参加学生による発表(3)
第五回:松永澄夫の著作についての参加学生による発表(4)
第六回:松永澄夫の著作についての参加学生による発表(5)
第七回:松永澄夫の著作についての参加学生による発表(6)
第八回:前半部の総括
第九回:参加学生による西洋芸術論についての発表(1)
第十回:参加学生による西洋芸術論についての発表(2)
第十一回:参加学生による西洋芸術論についての発表(3)
第十二回:参加学生による西洋芸術論についての発表(4)
第十三回:参加学生による西洋芸術論についての発表(5)
第十四回:参加学生による西洋芸術論についての発表(6)
第十五回:全体の総括