芸術論
基本情報
- 科目名
- 芸術論
- 副題
- コミュニケーション・メディアとしての現代アート
- プログラム
- 感性文化
- 授業タイプ
- 講義科目
- 担当教員
- 山本恵子
- 曜日
- 水曜日
- 時限
- 3時限
- 教室
- 38-AV
- 授業シラバス
- [シラバスへのリンク]
授業概要
本講義では、現代アートの社会的機能を理解することを目的に、さまざまな芸術作品を題材として取り上げ、その形式と意味について論じます。
芸術の意味をめぐっては、社会のコンテクストを離れて、「芸術のための芸術(l'art pour l'art)」という一つの自律的領域を形成することが至上命題とされた時代もあります。しかし芸術は、他のあらゆる活動と同様に、社会の内部で営まれる活動であり、古代より各時代・地域の状況に惹起され、多様な社会的機能を負ってきたのです。例えば芸術はときに社会の理想を表現し、社会を纏める媒体となります。逆に社会を批判し、社会の方向性を問う媒体となることもあります。そしてそうしたことが可能なのは、芸術が、本来的に異なるバックグラウンドを持つ人間同士の間で、各々の立場を止揚してコミュニケーションをとるための触媒となりうるからです。それゆえ本講義では、国家、民族、宗教、政治、世代、性、家庭等のギャップに根ざし深刻化している社会問題と現代アートとが繋属されて生まれる有機的トポスをめぐって、芸術の存在意義を論じることになるでしょう。
具体的には、20世紀後半以降の現代アートの潮流を中心に論じますが、単に現代アート史として概観するのではなく、芸術によってさまざまな不和や齟齬を飛び越えて人と人とがつながれ、芸術がことばを超えた〈ことば〉となる瞬間を感受する場にしたいと考えています。
芸術の意味をめぐっては、社会のコンテクストを離れて、「芸術のための芸術(l'art pour l'art)」という一つの自律的領域を形成することが至上命題とされた時代もあります。しかし芸術は、他のあらゆる活動と同様に、社会の内部で営まれる活動であり、古代より各時代・地域の状況に惹起され、多様な社会的機能を負ってきたのです。例えば芸術はときに社会の理想を表現し、社会を纏める媒体となります。逆に社会を批判し、社会の方向性を問う媒体となることもあります。そしてそうしたことが可能なのは、芸術が、本来的に異なるバックグラウンドを持つ人間同士の間で、各々の立場を止揚してコミュニケーションをとるための触媒となりうるからです。それゆえ本講義では、国家、民族、宗教、政治、世代、性、家庭等のギャップに根ざし深刻化している社会問題と現代アートとが繋属されて生まれる有機的トポスをめぐって、芸術の存在意義を論じることになるでしょう。
具体的には、20世紀後半以降の現代アートの潮流を中心に論じますが、単に現代アート史として概観するのではなく、芸術によってさまざまな不和や齟齬を飛び越えて人と人とがつながれ、芸術がことばを超えた〈ことば〉となる瞬間を感受する場にしたいと考えています。
授業計画
1: 第1回
導入(1)
2: 第2回
導入(2)
3: 第3回
問い:アートは社会を変えられるか?
4: 第4回
アートの公共性
5: 第5回
アーティスト:ヨーゼフ・ボイス(1)
6: 第6回
アーティスト:ヨーゼフ・ボイス(2)
7: 第7回
芸術の社会化――「障害者アート」への取り組み
8: 第8回
アーティスト:ハンス・ハーケ
9: 第9回
アーティスト:アイ・ウェイウェイ
10: 第10回
ANPO
11: 第11回
文学と音楽(サルトル:アンガジュマンの文学 他)
12: 第12回
ジェンダーの美学
13: 第13回
自己/コミュニケーション(草間彌生)
14: 第14回
生と死のコミュニケーション
15: 第15回
震災とアート――“紐帯”としての芸術
導入(1)
2: 第2回
導入(2)
3: 第3回
問い:アートは社会を変えられるか?
4: 第4回
アートの公共性
5: 第5回
アーティスト:ヨーゼフ・ボイス(1)
6: 第6回
アーティスト:ヨーゼフ・ボイス(2)
7: 第7回
芸術の社会化――「障害者アート」への取り組み
8: 第8回
アーティスト:ハンス・ハーケ
9: 第9回
アーティスト:アイ・ウェイウェイ
10: 第10回
ANPO
11: 第11回
文学と音楽(サルトル:アンガジュマンの文学 他)
12: 第12回
ジェンダーの美学
13: 第13回
自己/コミュニケーション(草間彌生)
14: 第14回
生と死のコミュニケーション
15: 第15回
震災とアート――“紐帯”としての芸術