複合文化論系について

複合文化論系について

 本論系は、社会・文化現象を総合的に研究する4つのプログラム(異文化接触/言語文化/文化人類学/感性文化)から成り立っています。その対象は衣食住に始まり、言語、文学、芸術、宗教、思想、美意識、メンタリティー、政治、経済、医療さらには国際関係をも内包しています。異文化接触、感性文化プログラムには、以前存在した比較文学プログラムの精神も継承されています。

 各プログラムは、地域や時代、既成の学問ジャンルの枠を超え、各文化圏間相互の関係分析や比較研究を行なうことによって、人間文化の複合的な構造を根本的に解き明かすことを目指すものです。
 具体的には、目で見、手で触れることのできるこの世界から不可視的な領域まで、各プログラムの緊密な連携のもと、自他の文化理解を促し、かつ実践的な場面での応用力を磨く授業が用意されています。したがって多様な科目構成と履修形態によって、広い視野と様々な方法(影響・対比研究、アーカイブ操作、フィールドワーク、現地実地研修、ディベートやディスカッション、プレゼンテーションの能力)を身につけることができることも本論系の特徴です。
 地域や時代を超える学問研究を目指す一環として、外国人・留学生の視点を積極的に取り入れ、本論系学生の留学を推奨し、内外の研究機関との連携をはかって、国際的舞台でも活躍する人材を養成することを目指していきます。

 時代を予測し困難を切り開く深い洞察力、広い視点を背景とするバランスの取れた知識、現実を分析し対処する実践力――本論系が目指すのは、3つの能力の陶冶です。本論系に学んだ者の進路としては、メディア・出版界、IT関連業界、サービス関連業界、国際的な企業や組織、コンサルタント、コーディネーター、教員、公務員、様々な分野の大学院などが挙げられるでしょう。

 なお、下記に各プログラムのゼミ論文・卒業研究の題目を公開していますので、ご参照ください。
 2013年度 ゼミ論文・卒業研究題目 (一部抜粋)
 2014年度 ゼミ論文・卒業研究題目 (一覧)
 2015年度 ゼミ論文・卒業研究題目 (一覧)
 2016年度 ゼミ論文・卒業研究題目 (一覧)

異文化接触プログラム

 異なる複数の文化体系が接触する場において、どのような現象が生じ、社会・文化のどのような変容が見られるのか。過去の異文化接触がいかなる新たな文化の潮流を形成していったかを知り、また現代世界の諸問題を異文化コミュニケーションの現実として多角的にアプローチし、多様化する世界の現在から未来を展望していく。また、言語・民族・国家・時代を超えて多様に連関する文学・芸術活動を比較・対照しつつ検討することで、人間の表現活動全般についてのより深い理解と認識を獲得することを目的とする。

言語文化プログラム

 ことばは人間のあらゆる精神活動の基盤である。ことばに関して研究することは、言語学者だけの仕事ではない。人文科学を志す者にとって、ことばの問題を避けて通ることは不可能である。本プログラムは、ことばに関するさまざまなテーマに関心を抱く学生に、言語学の基礎を踏まえつつ、各自の研究を自由に展開することができる場を提供する。もちろん本プログラムでは、ことばの問題を通じてさまざまな文化現象を研究することも可能である。

文化人類学プログラム

 本プログラムは、時間と空間の枠組みを超えて、人間文化の複合的諸相を統合的視点に立って解明することを目指す。授業に関しては、フィールドワークが重視され、その構成は理論と実践をつなぐインターフェイスの科目群からなる。まず文化人類学の理論と方法論を体系的に習得した後、ゼミにおいては人類学の知識を実践の場に還元する応用人類学に重点を置いて学ぶことになる。卒業後の進路として、国際機関への就職、大学院への進学(海外も含む)などが挙げられる。

感性文化プログラム

 「味わい」、「装い」、「演じ」、「創り」、「愛し」、そして「死を恐れる」人間。しかしなぜ私たちはそうせずにはいられないのか。本プログラムはこの問いを前提として、人間の日常の行為と情動を、文化・社会のダイナミズムにおいて論ずる。それは、新たな思考と感性の可能性を探求することでもある。制度化された学問それ自体に対しても批判的であるような新しい学問的視野とその方法を模索し、文化の未来学を目指すと同時に、教員と学生の共同作業を実践するなかで、文化創造に向けての脱時間的・脱地域的な視野と価値理論を獲得することを目的とする。