現代美学の射程

基本情報

科目名
現代美学の射程
副題
現象学派の美学と芸術論
授業タイプ
講義科目
担当教員
峯尾幸之介
曜日
火曜日
時限
6時限
教室
36-581
授業シラバス
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授業概要

 美学は現象学的であらざるをえないとさえ言われてきたにもかかわらず、現象学派の美学の全体像は明らかにされてきませんでした。現象学の創始者エトムント・フッサール自身はほとんど美学的問題をあつかっていませんが、たとえばフッサールの初期の弟子で、ミュンヘン学派の一人であるモーリッツ・ガイガーは(かれなりに受容した)現象学的方法にもとづいて美的価値や美的享受の本質を探究しています。ガイガーは、美のような美的価値は現象として与えられるかぎりでの対象に付着するため、美学こそが現象学の主要な応用分野であると主張するのです。この講義では、近代の美学を概観したうえで、現代の美学として、初期現象学、つまり、ミュンヘン学派(A・フィッシャー、M・ガイガー、Th・コンラート)とゲッティンゲン学派(W・コンラート、R・インガルデン)を中心に、現象学派の美学と芸術論をあつかいます。

授業計画

第1回:導入
第2回:近代美学
第3回:フッサール現象学
第4回:心理学的美学
第5回:ミュンヘン学派の美学(1)
第6回:ミュンヘン学派の美学(2)
第7回:ゲッティンゲン学派の美学(1)
第8回:ゲッティンゲン学派の美学(2)
第9回:ハイデガーの芸術論(1)
第10回:ハイデガーの芸術論(2)
第11回:メルロ=ポンティの芸術論(1)
第12回:メルロ=ポンティの芸術論(2)
第13回:分析美学(1)
第14回:分析美学(2)
第15回:総括