芸術論争の歴史

基本情報

科目名
芸術論争の歴史
副題
戦後日本における美術館/展覧会の歩み
授業タイプ
講義科目
担当教員
和田佐知子
時限
オンデマンド
授業シラバス
[シラバスへのリンク]

授業概要

 明治時代に日本初の博物館が誕生し100年以上が経過しました。今日ではいたる所で展覧会が開催され、数多くのコレクションが公開されていますが、そのもっとも一般的な「場」は美術館や博物館と言えるでしょう。昨年は感染症の影響を受け、アートと私たちの結びつきも一変しました。「場」である博物館美術館は休館となり、展覧会も中止や延期を余儀なくされました。世界中の美術館でオンラインサービスが展開され、新しい形でのアートと私たちの関わりが模索されました。しかし、だからこそ美術作品とリアルに出会える幸せを痛感する機会となったのではないでしょうか。
 日本は世界でも有数の美術館大国です。都道府県はもとより、市町村が運営する公立館、そして企業や個人、財団が運営する私設美術館、個性豊かな館が数多く存在します。本講義では、戦後日本における美術館や展覧会の歴史をたどりながら、それらがどのように設立運営されているのか、美術館の役割や問題点も考察します。革新的な展覧会や美術館のあり方を検証することは、その時代におけるアートの意味を読み解くことにつながります。芸術の力でムーヴメントを巻き起こし、社会に対し問題を提起する一方で、運営上の限界も抱えざるを得ない美術館。現代の美術館や美術展を取り巻く環境について、ともに考えていきます。講義では全国の、とくに都内近郊の美術館やそのコレクションについて、近現代美術を中心に美術史的な解説を交えながら多数紹介していきます。講義を通じて作品に関する知識も深めることで、美術館に足を運ぶ新たな機会にしたいと考えています。
 ※本授業は全回オンデマンド授業として実施します。

授業計画

第1回:オリエンテーション
本講義の目的について/美術館前史【オンデマンド配信】
第2回
前衛芸術の舞台としての展覧会1 読売アンテパンダン【オンデマンド配信】
第3回
前衛芸術の舞台としての展覧会2 具体ともの派【オンデマンド配信】
第4回
美術館の草創期【オンデマンド配信】
第5回
公立美術館と私立美術館【オンデマンド配信】
第6回
国立美術館【オンデマンド配信】
第7回
「特別展」の歩み 新聞社と美術館【オンデマンド配信】
第8回
地方美術館の誕生① 70年代と第二次美術館ブーム【オンデマンド配信】
第9回
地方美術館の誕生②【オンデマンド配信】
第10回
地方美術館の誕生③ 80年代【オンデマンド配信】
第11回
デパートと美術展【オンデマンド配信】
第12回
地方美術館の誕生④ 90年代以降【オンデマンド配信】
第13回
現代美術館の充実【オンデマンド配信】
第14回
アートフェスティバル【オンデマンド配信】
第15回
全体のまとめ 美術館の役割と今後【オンデマンド配信】

※授業の進度等に応じて、取り上げる内容が変わる可能性はあります。