複合文化論系演習(コミュニティとナショナリズム)

基本情報

科目名
複合文化論系演習(コミュニティとナショナリズム)
副題
現代世界におけるナショナリズムとコミュニティ
授業タイプ
演習
担当教員
松前もゆる
曜日
火曜日
時限
5時限
教室
未定(対面)
授業シラバス
[シラバスへのリンク]

授業概要

 ナショナリズムは近代と強く結びつく現象ですが、現代のグローバル化の時代にあって、再び世界各地でこうした動きが目立つようになってきたと言われます。とりわけ近年では、移民や難民に対し、あるいは、外部に由来すると考えられる理念や価値観に対し、「われわれ」―われわれの利益や価値観、あるいは「われわれのコミュニティ」―を守ろうとする動きとして現れているように思われます。他方、「コミュニティ」という言葉も、さまざまなレベルの多様な集団をさすことがある多義的なものでありながら、昨今「地域コミュニティの再生」が目指されたり、「移民コミュニティ」に目が向けられたりと社会的に注目されていると言えるでしょう。こうした状況への理解を深めるため、本演習ではまず、現代ヨーロッパにおける排外主義とナショナリズムを論じ注目された文献、中井遼著『欧州の排外主義とナショナリズム:調査から見る世論の本質』(2021年)を購読します。これによって現代社会におけるナショナリズムや排外主義の様相について学んだ後、授業の後半では、少人数のグループ、もしくは個々人で、日本を含む世界各地においてナショナリズムやコミュニティを考えるための事例を選び、それについて調べたことを発表してもらいます。互いの報告を照らし合わせ、また全体でのディスカッションを通して、このテーマへの理解を深めることがこの授業の目指すところです。

授業計画

1:
第1回:オリエンテーション
本演習の目的と概要について説明します。
2:
第2回:講義
現代世界におけるナショナリズムとコミュニティ
3:
第3回:講義とディスカッション
中井遼著『欧州の排外主義とナショナリズム』序章・第1章
4:
第4回:報告とディスカッション①
『欧州の排外主義とナショナリズム』第2章
5:
第5回:報告とディスカッション②
『欧州の排外主義とナショナリズム』第3章
6:
第6回:報告とディスカッション③
『欧州の排外主義とナショナリズム』第4章
7:
第7回:報告とディスカッション④
『欧州の排外主義とナショナリズム』第5章
8:
第8回:報告とディスカッション⑤
『欧州の排外主義とナショナリズム』第6章
9:
第9回:報告とディスカッション⑥
『欧州の排外主義とナショナリズム』第7章
10:
第10回:報告とディスカッション⑦
『欧州の排外主義とナショナリズム』第8章と全体討議
11:
第11回:発表①
グループ発表もしくは個人発表とディスカッション
12:
第12回:発表②
グループ発表もしくは個人発表とディスカッション
13:
第13回:発表③
グループ発表もしくは個人発表とディスカッション
14:
第14回:発表④
グループ発表もしくは個人発表とディスカッション
15:
第15回:発表⑤とまとめ
グループ発表もしくは個人発表とディスカッション、まとめ