複合文化論系演習(時代の刻印)01

基本情報

科目名
複合文化論系演習(時代の刻印)01
副題
文学における異文化受容:冒険物語,怪奇小説,SF小説,英雄伝説,少年少女文学とその影響
授業タイプ
演習
担当教員
宮城徳也
曜日
木曜日
時限
3時限
教室
未定(ハイブリッド(対面/オンライン併用))
授業シラバス
[シラバスへのリンク]

授業概要

 今年度この授業は,春クォーターに,教室授業七回,オンデマンド授業七回の形式で実施されます,以下の「授業計画」では,奇数回をオンデマンド,偶数回を教室授業とします.オンデマンドの回では,授業の概要とオリエンテーションを行ない,授業内容の講義を行ないます,教室では最初の二回は関連映像を見て,三回目から最終回まで,受講生による発表を行ないます.授業内容としては,たとえば「冒険物語」(AdventureStory)とは,主人公が,偶然,もしくは必然によって,あるいは自ら求めて,日常性を離れた場所で苦難を味わい,それを運と努力と才覚によって克服し,帰るべき場所に帰り,もしくは達成すべき目的を達成する物語のことであると定義することができ,古代から「ギルガメシュ叙事詩」,ホメロスの『オデュッセイア』などが知られています.これらの影響により,ヘレニズム時代,ローマ時代,中世,ルネサンス期,近現代に多くの,「冒険物語」もしくは,その関連作品が映像作品,少年少女文学,ゲームも含めて創作されました.代表的なものにダニエル・デフォーの『ロビンソン・クルーソーの生涯と冒険(1719年)』があります.『オデュッセイア』と『ロビンソン・クルーソー』には共通点も多く,後者は前者の何らかの影響を間違いなく受けていますが,2500年の時代差がある以上,その意味するところや,読後感は自ずから異なります.個々の作家の資質,個性が異なることは言うまでもありませんが,それらが創作された時代背景が大きな意味を持っていると思われます.このように「冒険物語」に限っても,その中に異文化の受容と変容が見られ,これをできるだけ多くの分野について確認しながら,幾つかの作品を取り上げ,その背景となる文化,思想,価値観がどのように影響したかを考えたいと思います.

授業計画

1:
第1回
オンデマンドで授業の概要と方針を説明.その際,異文化の受容と変容が現れたジャンルしての「冒険物語」を取り上げる.
2:
第2回
教室で関連映像を鑑賞
3:
第3回
オンデマンド講義:『ロビンソン・クルーソー』と『ガリヴァー旅行記』:世界の拡大とヨローッパ的価値観
4:
第4回
教室で関連映像を鑑賞
5:
第5回
オンデマンド講義:ユートピア思想と「新世界」,「どこにも無い場所」
6:
第6回
研究発表
7:
第7回
オンデマンド講義:イソップ寓話,グリム童話と児童文学の展開
8:
第8回
研究発表
9:
第9回
オンデマンド講義:ジュール・ヴェルヌと異界 「科学」の発達と「帝国主義」
10:
第10回
研究発表
11:
第11回
オンデマンド講義:ゴシックロマンスと怪奇小説
12:
第12回
研究発表
13:
第13回
オンデマンド講義:英雄伝説と文学
14:
第14回
研究発表