複合文化論系演習(ギリシア思想の伝播)

基本情報

科目名
複合文化論系演習(ギリシア思想の伝播)
副題
古代ギリシア哲学における人間理解
授業タイプ
演習
担当教員
岩田圭一
曜日
金曜日
時限
2時限
教室
未定(ハイブリッド(対面/オンライン併用))
授業シラバス
[シラバスへのリンク]

授業概要

 この授業では、古代ギリシア哲学を取り上げ、人間とは何か、人間はいかに生きるべきかといった、人間の存在の本質にかかわる問題について考えます。人間を欲求的な部分と知性的・理性的な部分に分けて、知性や理性に従うことの重要性を説く考え方は、古代ギリシアの哲学者プラトンに由来する、西洋の伝統的な思考です。この伝統的な思考によれば、人間の本質的な部分は知性や理性であり、知的な能力を発揮して生きることが幸福な生き方であるとされます。プラトンにおいては、イデアという理想的な範型的存在との関係で幸福な生き方が追求されますが、その弟子のアリストテレスにおいては、イデアは否定され、知性や感覚・欲求などに関する詳細な研究(魂に関する研究)を前提にした独自の幸福論が提示されます。続くヘレニズム・ローマ、中世の哲学者たちは、プラトン、アリストテレスの哲学を基礎にして、哲学のさまざまな問題に取り組み、哲学的思考を発展させました。この授業は、対面授業とオンデマンド授業を組み合わせた授業です(授業計画と備考欄を参照)。対面授業では発表を行ってもらいます。発表で取り上げるテクストは、授業計画のとおりです。発表と質疑応答を通じて各回のテクストについて理解を深めます。

授業計画

1:
第1回(オンデマンド配信型)
導入(授業の概要、授業実施方法等)、プラトンとアリストテレスについて
(事前学習:プラトンとアリストテレスの生涯と著作について調べる。事後学習:授業で取ったノートを見直し、課題の文章を作成する。)
2:
第2回(オンデマンド配信型)
プラトン『パイドン』読解――生成の循環による魂不死の証明を中心に――
(事前学習:プラトン『パイドン』の当該箇所を事前に読む。事後学習:授業で取ったノートを見直し、課題の文章を作成する。)
3:
第3回(オンデマンド配信型)
プラトン『パイドン』読解――想起説による魂不死の証明を中心に――
(事前学習:プラトン『パイドン』の当該箇所を事前に読む。事後学習:授業で取ったノートを見直し、課題の文章を作成する。)
4:
第4回(オンデマンド配信型)
アリストテレス『魂論』読解――魂の定義のための基礎概念を中心に――
(事前学習:アリストテレス『心とは何か』第2巻第1章の当該箇所を事前に読む。事後学習:授業で取ったノートを見直し、課題の文章を作成する。)
5:
第5回(オンデマンド配信型)
アリストテレス『魂論』読解――魂の定義を中心に――
(事前学習:アリストテレス『心とは何か』第2巻第1章の当該箇所を事前に読む。事後学習:授業で取ったノートを見直し、課題の文章を作成する。)
6:
第6回(オンデマンド配信型)
アリストテレス『魂論』読解――生命原理としての魂を中心に――
(事前学習:アリストテレス『心とは何か』第2巻第2章を事前に読む。事後学習:授業で取ったノートを見直し、課題の文章を作成する。)
7:
第7回(対面授業)
学生発表――アリストテレス『形而上学』第1巻第1章――
(事前学習:当該箇所を事前に読む。事後学習:授業で取ったノートを見直しながら、再度、当該箇所を読む。)
8:
第8回(対面授業)
学生発表――アリストテレス『形而上学』第1巻第2章――
(事前学習:当該箇所を事前に読む。事後学習:授業で取ったノートを見直しながら、再度、当該箇所を読む。)
9:
第9回(対面授業)
学生発表――アリストテレス『形而上学』第1巻第3章――
(事前学習:当該箇所を事前に読む。事後学習:授業で取ったノートを見直しながら、再度、当該箇所を読む。)
10:
第10回(対面授業)
学生発表――アリストテレス『形而上学』第1巻第4章および第8章前半――
(事前学習:当該箇所を事前に読む。事後学習:授業で取ったノートを見直しながら、再度、当該箇所を読む。)
11:
第11回(対面授業)
学生発表――アリストテレス『ニコマコス倫理学』第1巻第1-5章――
(事前学習:同書の当該箇所を事前に読む。事後学習:授業で取ったノートを見直し、同書を再読する。)
12:
第12回(対面授業)
学生発表――アリストテレス『ニコマコス倫理学』第1巻第6-7章――
(事前学習:同書の当該箇所を事前に読む。事後学習:授業で取ったノートを見直し、同書を再読する。)
13:
第13回(対面授業)
学生発表――アリストテレス『ニコマコス倫理学』第1巻第12-13章――
(事前学習:同書の当該箇所を事前に読む。事後学習:授業で取ったノートを見直し、同書を再読する。)
14:
第14回(対面授業)
学生発表――アリストテレス『ニコマコス倫理学』第2巻第1-3章――
(事前学習:同書の当該箇所を事前に読む。事後学習:授業で取ったノートを見直し、同書を再読する。)