早稲田大学 文化構想学部 複合文化論系

　人々の移動・移住は今日の世界における顕著な社会現象のひとつであると同時に、難民や移民と受け入れる側との摩擦など、社会的「問題」として捉えられる傾向にあります。しかし、人の移動・移住は今に始まったことではなく、また、国境を越える移動のみならず国内での人の移動も考えられます。さらにコロナ禍による行動規制等は、逆説的に、私たちの生活がいかに人やモノの移動によって支えられているかを明らかにしたように思えます。こうしたことを背景に本ゼミでは、移動・移住をキーワードとして私たちの暮らす日本を含む現代世界をとらえ直し、移動・移住がうつし出す文化や社会のありようと諸課題について、文献購読と（状況が許せば）フィールド調査から多角的・実証的に検討することを目指します。
　秋学期には、3年生は各自の関心にそってさらに関連文献を購読し報告・討議を行うとともに、ゼミ論文に向けて研究テーマを絞り込み、各自の調査研究を開始する予定です。4年生は各自、論文完成に向けて必要な補充調査（文献調査およびフィールドワーク）を実施したうえで論文を執筆し、ゼミでの報告とディスカッションを通じて内容を適宜修正しながら、論文を完成させます。

　第1回：オリエンテーション（今学期のゼミの進め方、概要を説明する）
　第2回：ゼミ論の中間発表とディスカッション
　第3回～13回：各自の研究テーマおよびゼミ論文に関連する報告とディスカッション
　第14回：まとめ