複合文化論系演習(コミュニティとナショナリズム)

基本情報

科目名
複合文化論系演習(コミュニティとナショナリズム)
副題
現代世界におけるコミュニティとナショナリズム
プログラム
超域文化
授業タイプ
演習
担当教員
松前もゆる
曜日
金曜日
時限
4時限
授業シラバス
[シラバスへのリンク]

授業概要

 ナショナリズムは近代と強く結びつく現象ですが、現代のグローバル化の時代にあって、再び世界各地でこうした動きが目立つようになってきたと言われます。とりわけ近年では、移民や難民に対し、あるいは、外部に由来すると考えられる理念や価値観に対し、「われわれ」―われわれの利益や価値観、あるいは「われわれのコミュニティ」―を守ろうとする動きとして現れているように思われます。他方、「コミュニティ」という言葉も、さまざまなレベルの多様な集団をさすことがある多義的なものでありながら、昨今「地域コミュニティの再生」が目指されたり、「移民コミュニティ」に目が向けられたりと社会的に注目されていると言えるでしょう。
 こうした状況にアプローチするため、本演習では、リア・グリーンフェルド『ナショナリズム入門』と伊豫谷登士翁『グローバリゼーション―移動から現代を読みとく』を購読し、ナショナリズムとコミュニティに関する議論について学びます。さらに、学期終盤には、現代社会におけるナショナリズム、あるいはコミュニティのありようを考えるための事例を各自選び、調べたことについて情報交換および意見交換をする時間をもうける予定です。文献から学んだことと自分が調べたことを照らし合わせて考えるとともに、参加者同士のディスカッションを通じ、このテーマへの理解を深めることがこの授業の目指すところです。

授業計画

1:
第1回:オリエンテーション
本演習の目的と概要について説明します。
2:
第2回:講義とディスカッション
ナショナリズムおよびコミュニティについて、『グローバリゼーション』序章
3:
第3回:文献購読(グループ発表)とディスカッション①
『ナショナリズム入門』序章~第2章
4:
第4回:文献購読(グループ発表)とディスカッション②
『ナショナリズム入門』第3章
5:
第5回:文献購読(グループ発表)とディスカッション③
『ナショナリズム入門』第4章
6:
第6回:文献購読(グループ発表)とディスカッション④
『ナショナリズム入門』第5章~第6章
7:
第7回:文献購読(グループ発表)とディスカッション⑤
『グローバリゼーション』第1~2章
8:
第8回:文献購読(グループ発表)とディスカッション⑥
『グローバリゼーション』第3~4章
9:
第9回:文献購読(グループ発表)とディスカッション⑦
『グローバリゼーション』第5~6章
10:
第10回:文献購読(グループ発表)とディスカッション⑧
『グローバリゼーション』第7~8章
11:
第11回:文献購読(グループ発表)とディスカッショ⑨
『グローバリゼーション』第9~10章、終章
12:
第12回:グループワークとディスカッション①
ナショナリズムに関するグループでの意見交換、ディスカッション
13:
第13回:グループワークとディスカッション②
コミュニティに関するグループでの意見交換、ディスカッション
14:
第14回:まとめとディスカッション
全体討議、まとめ