文化人類学の最前線1

基本情報

科目名
文化人類学の最前線1
副題
文化人類学的研究の広がりを学ぶ
プログラム
超域文化
授業タイプ
講義科目
担当教員
酒井貴広、海老澤圭、三浦恵子、箕曲在弘、山本まゆみ
時限
オンデマンド
授業シラバス
[シラバスへのリンク]

授業概要

 19世紀後半から20世紀初頭にかけて主にアメリカやイギリス、フランスにおいてそれぞれ独自に生まれた文化人類学(社会人類学・民族学)は、今日まで大きく姿をかえながら展開してきた。「未開社会」の宗教儀礼や親族構造、贈与交換のあり方などを、フィールドワークを通して包括的に捉えることを得意としてきた文化人類学は、機能主義や象徴主義といった、他者を記述する方法を次第に洗練させながら、今日まで数々の民族誌(エスノグラフィ)を生み出している。
 しかし、グローバル化の波が世界の隅々にまで押し寄せるなかで、これまで人類学者が研究対象としてきた、周囲の社会から閉ざされた「未開社会」なるものは現実には存在しなくなった。現代における文化人類学は、国民国家や市場経済、科学技術といったグローバル化にともなって広まる知識や技術が、多様な歴史的背景をもつ人間集団のなかにいかに結び付き、それが人間社会にとって何をもたらすのかという問いを探究するようになってきている。
 こうした探求は、たんに私たちにとって遠く隔たった異郷に住む他者の世界を理解するだけでなく、私たちの思い込みを解体し、思考の自由を獲得していくことにつながる。本講義では、広がりゆく文化人類学の世界について、できるかぎり最新の成果を踏まえながら解説していくことをめざす。春学期に開講する本講義では、おもに「歴史」「民俗学」「食」「世界遺産」について文化人類学の観点から理解を深める。
 なお、本講義はオムニバス授業であり、原則的に3回ごとに担当教員が変わる。各教員の専門領域について、初学者でも分かるように解説することを心がける。毎週土曜日に新たな講義コンテンツが追加されていくので、各自決められた期限のなかでそれを視聴し、担当教員が与える課題に答えていくことが求められる。

授業計画

1:
第1回
オリエンテーション ~文化人類学の世界 (箕曲 在弘)
2:
第2回
歴史人類学の最前線1 (山本 まゆみ)
3:
第3回
歴史人類学の最前線2 (山本 まゆみ)
4:
第4回
歴史人類学の最前線3 (山本 まゆみ)
5:
第5回
文化人類学と民俗学の最前線1 (酒井 貴広)
6:
第6回
文化人類学と民俗学の最前線2 (酒井 貴広)
7:
第7回
文化人類学と民俗学の最前線3 (酒井 貴広)
8:
第8回
食の人類学の最前線1(海老澤 圭)
9:
第9回
食の人類学の最前線2(海老澤 圭)
10:
第10回
食の人類学の最前線3(海老澤 圭)
11:
第11回
「世界遺産の人類学」研究の最前線1 (三浦 恵子)
12:
第12回
「世界遺産の人類学」研究の最前線2 (三浦 恵子)
13:
第13回
「世界遺産の人類学」研究の最前線3 (三浦 恵子)
14:
第14回
現代世界と文化人類学(箕曲 在弘)