神話の世界

基本情報

科目名
神話の世界
副題
古代ギリシャ神話と宗教
プログラム
異文化接触
授業タイプ
講義科目
担当教員
兼利琢也
曜日
水曜日
時限
4時限
教室
38-AV
授業シラバス
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授業概要

 神話は,人類が太古の昔から普遍的に抱いてきた世界観の表明,物語の形で表された原初の哲学であり,素朴なだけに喚起力に満ちた意味深いメッセージを与えてきている.春学期の講義では,西洋文化の重要な一部分を形成する古代ギリシャの神話を扱う.ギリシャ神話でなじみ深い名前の神と幾人かの英雄について,その機能や祭儀や物語を解説する.あわせてそれに対する近現代の神話分析を紹介し,その意義の解明に関する様々なアプローチを解説する.

授業計画

1: 第1回
ギリシャ神話とは何か:その形成と発展についての概説

2: 第2回
神々の誕生とゼウスの権力簒奪の物語:古代東地中海世界の神話の比較

3: 第3回
ヘーラーと主神の由来:女神の機能と歴史的背景

4: 第4回
アルテミス:無垢の自然と共同体

5: 第5回
アポローン:ギリシャ精神の象徴の背景と特質

6: 第6回
アテーナー:英雄と都市と技術

7: 第7回
デーメーテール:文化としての農耕と再生の願望

8: 第8回
アプロディーテー:性愛と美の女神

9: 第9回
アドーニスの神話:快楽の世界の構造

10: 第10回
プロメーテウスとパンドーラ:人間の掟としての労働・結婚・宗教

11: 第11回
ディオニューソス:内なる自然のエクスタシーと暴力

12: 第12回
メーデイアの神話圏:母神・魔女・子殺しの母

13: 第13回
ギリシャ神話について再説:ミノア・ミュケーナイ宗教

14: 第14回
ギリシャ神話について再説:神話学の歴史1

15: 第15回
ギリシャ神話について再説:神話学の歴史2
 以上は一応の目安であり,いくつかは変わる可能性がある.