生活環境美学
基本情報
- 科目名
- 生活環境美学
- プログラム
- 感性文化
- 授業タイプ
- 講義科目
- 担当教員
- 山本恵子
- 曜日
- 水曜日
- 時限
- 5時限
- 教室
- 38-AV
- 授業シラバス
- [シラバスへのリンク]
授業概要
本講義においては「美しさ」という言葉の広がりをわたしたちの生活環境の場面のうちで考えてゆきます。
「美しさ」は、一般的に、芸術に特権的に帰せられます。しかしながら、そのような美の既成観念は、じつは美の広がりのごく一部ないしは特定の時代の一局面でしかないといえます。この作品(モノ)は美しい、といった既成観念を捨ててください。
むしろ美の広がりは、わたしたちを取り巻く世界、わたしたちの身体、そして私たち自身につねにかかわるものであるといえるでしょう。わたしたちの習慣化されたしぐさの継承、モノやお金やことばによるコミュニケーションのたえざる流れ、可視・不可視を問わず張り巡らされたネットワーク、制度とそれを超えでる力との葛藤――これらは美の基盤であり、同時に美的対象でありえます。もちろんこれが、文化の本質でもあります。そして「美しいもの」は、モノとして美しいのではなく、絶えず動いてゆくわたしたちの生活環境の中ではじめて美しくもなり、醜くもなるのです。
こういった観点を前提としつつ、個人のマナーから身体、衣食住、芸術、宗教、果ては国家の美までを、射程とします。
「美しさ」は、一般的に、芸術に特権的に帰せられます。しかしながら、そのような美の既成観念は、じつは美の広がりのごく一部ないしは特定の時代の一局面でしかないといえます。この作品(モノ)は美しい、といった既成観念を捨ててください。
むしろ美の広がりは、わたしたちを取り巻く世界、わたしたちの身体、そして私たち自身につねにかかわるものであるといえるでしょう。わたしたちの習慣化されたしぐさの継承、モノやお金やことばによるコミュニケーションのたえざる流れ、可視・不可視を問わず張り巡らされたネットワーク、制度とそれを超えでる力との葛藤――これらは美の基盤であり、同時に美的対象でありえます。もちろんこれが、文化の本質でもあります。そして「美しいもの」は、モノとして美しいのではなく、絶えず動いてゆくわたしたちの生活環境の中ではじめて美しくもなり、醜くもなるのです。
こういった観点を前提としつつ、個人のマナーから身体、衣食住、芸術、宗教、果ては国家の美までを、射程とします。
授業計画
1: 第1回
「生活環境美学」とは何か
2: 第2回
「生活環境美学」の系譜
3: 第3回
消費における〈無感性化〉
4: 第4回
商品化される自然
5: 第5回
日常とアートとの間
6: 第6回
美は実用的なものか?
7: 第7回
アーツ・アンド・クラフツ運動とマルクス主義
8: 第8回
陶酔する日常と非日常(1)ギリシア劇場における陶酔
9: 第9回
陶酔する日常と非日常(2)コンサートとショッピングモール
10: 第10回
陶酔する日常と非日常(3)陶酔とカリスマ
11: 第11回
〈日本的感性〉について考える(1)「カワイイ」批判:リチー/村上隆
12: 第12回
食と日本の現在
13: 第13回
〈日本的感性〉について考える(2)滅びの美学「パトラッシュ」
14: 第14回
〈日本的感性〉について考える(3)滅びの美学「高貴なる敗北」
15: 第15回
住環境をめぐる趣味論/まとめ――美しく生きる――
「生活環境美学」とは何か
2: 第2回
「生活環境美学」の系譜
3: 第3回
消費における〈無感性化〉
4: 第4回
商品化される自然
5: 第5回
日常とアートとの間
6: 第6回
美は実用的なものか?
7: 第7回
アーツ・アンド・クラフツ運動とマルクス主義
8: 第8回
陶酔する日常と非日常(1)ギリシア劇場における陶酔
9: 第9回
陶酔する日常と非日常(2)コンサートとショッピングモール
10: 第10回
陶酔する日常と非日常(3)陶酔とカリスマ
11: 第11回
〈日本的感性〉について考える(1)「カワイイ」批判:リチー/村上隆
12: 第12回
食と日本の現在
13: 第13回
〈日本的感性〉について考える(2)滅びの美学「パトラッシュ」
14: 第14回
〈日本的感性〉について考える(3)滅びの美学「高貴なる敗北」
15: 第15回
住環境をめぐる趣味論/まとめ――美しく生きる――