複合文化論系演習(アートコミュニケーション)

基本情報

科目名
複合文化論系演習(アートコミュニケーション)
副題
芸術だけがアートなのではない!
プログラム
異文化接触
授業タイプ
演習
担当教員
宮崎文典
曜日
火曜日
時限
3時限
教室
32-226
授業シラバス
[シラバスへのリンク]

授業概要

 アートという言葉の語源をたどれば、ラテン語のarsにさかのぼります。この語源からすれば、私たちは、アートの世界に生きているといってもよいでしょう。というのも、arsとは、技術・実践、学問・理論、教育、芸術の広い領域に当てはまる言葉だからです。よく間違えられるのですが、liberal artsというときのアートも、school of arts and sciencesのアートも、とりたてて芸術を指すものではありません。
 すなわちアートとは人間の営為全般に関わるものであり、人間が世界(他者を含めて)に関わる関わりそのものであるともいえます。その意味において人間は、アート的であるといえます。
 本演習においては、人間が技術や学問に支えられた存在としてさまざまな「モノ」を作り出すことによって、あるいは表現することによって、他者や世界とかかわり、コミュニケーションを成り立たせるという前提に立った上で、そのモノと人間との、あるいは人間と人間とのコミュニケーションを検討していきます。
 と同時に、arsが、西欧社会において規範的でありえた理由を考えることになるでしょう。それは、ars creativa(創造的な技)という言葉に起因しています。創造的な技、それはすなわち神の技です。この世界を無から造った技のことです。この独創的なわざと言うイメージが、近世以降人間のあらまほしきイメージと重なったわけです。この謎を解かなければ、現代のアートを理解することはできません。
 対象は、人間が活動する領域全てとなります。そこから人間のアート性について考えていきます。たまそれによって、アート全体の構造図を皆さんと完成させる予定です。
 具体的には対象は、人間の心から、衣・食・住、芸術、メディア、学問、システム、世界、宗教へと広がらざるをえません。
 とはいえ中心は、現実に人と人、モノと人が結ばれるところです。例えば、ものを調理するとき、何のために調理するのでしょうか?「空腹を満たすため」は主たる理由かもしれませんが、子どもが喜んで食べてくれるという理由も成り立ちます。これは、調理を通じた「料理」がコミュニケーションツールとして人と人の心を結び付けている実例です。
 いずれにせよ、アートを通じた人間活動によって、人間のコミュニケーションの可能性を探ります。

授業計画

1: 第1回 オリエンテーション
本講義の目的と概要について説明します。

2: 第2回 授業計画の設定
受講者各人の発表スケジュールとテーマ、アプローチ等について、相談のうえ決定します。

3: 第3回
口頭発表とディスカッション

4: 第4回
口頭発表とディスカッション

5: 第5回
口頭発表とディスカッション

6: 第6回
口頭発表とディスカッション

7: 第7回
口頭発表とディスカッション

8: 第8回
口頭発表とディスカッション

9: 第9回
口頭発表とディスカッション

10: 第10回
口頭発表とディスカッション

11: 第11回
口頭発表とディスカッション

12: 第12回
口頭発表とディスカッション

13: 第13回
口頭発表とディスカッション

14: 第14回
口頭発表とディスカッション

15: 第15回 まとめ
授業全体の総括と展望