複合文化論系演習(フィールドワーク入門)

基本情報

科目名
複合文化論系演習(フィールドワーク入門)
プログラム
文化人類学
授業タイプ
演習
担当教員
磯野真穂
曜日
木曜日
時限
4時限
教室
33-2-110教室
授業シラバス
[シラバスへのリンク]

授業概要

 文化人類学とは他者を理解するための学問の1つであり、「フィールドワーク」は、文化人類学者がその目的を達成するために用いる調査方法のことを指す。
 「フィールドワーク」は、一般的に、調査対象の人々の生活空間に入り込み、そこでの日常生活をつぶさに観察する「参与観察」と、調査対象の人々に対する 「インタビュー」の2本柱により成り立つ。参与観察とインタビューにより得られた調査結果により描かれたものは通常「エスノグラフィー」と名付けられる。
 通常のフィールドワークは1年以上かけて行われるが、本講義に参加する学生は、それを圧縮した「『小さな』フィールドワーク」を各自の興味に従って進め、学期末にその調査結果をまとめたエスノグラフィーを執筆する。
 授業では、序盤においてフィールドワークの基本的な方法と調査設問の立て方を、机上だけでなく、実際に体験しながら学び、中盤から終盤では各自が進めているフィールドワークの中間報告を中心に進められる。学外で行うフィールドワークと学内で行う学生同士の議論を柱とした参加型の授業である。
 *学生フィールドワークテーマ (例)
 ・食品の安心はなにによって判断されるのだろうか?-販売者側と消費者側との視点の比較から―
 ・早稲田キャンパス・大隈重信像前の10台のベンチにおける空間
 ・人が家電量販店に行く目的
 ・「草食系」「肉食系」は何を意味するか
 ・「電車」にみる目に見えないルール
 ・オタクになるのはどんな人か
 ・ジャージャー麺~食文化の伝播~
 ・民族的アイデンティティはどのように形成されるのか~在日コリアン3世へのインタビューから~
 ・戸山キャンパスカフェテリアの鏡張りの席に座る人々は、空間にどのような意味づけを与えているのか―ウチ/ソトの視点から―

授業計画

第1回
イントロダクション

第2回
学生でもできるフィールドワーク

第3回
トピックについて考える

第4回
とりあえず行ってみる

第5回
フィールドで問いを再考する

第6回
文献を参照する

第7回
ひな形を作る

第8回
ひな形をもってフィールドワークに出かける

第9回
データ分析①

第10回
データ分析②

第11回
データ分析③

第12回
文献を参照する②

第13回
エスノグラフィー発表①

第14回
エスノグラフィー発表②

第15回
エスノグラフィー発表③