複合文化論系演習(生活環境感性論2(生活スタイルと美意識研究))

基本情報

科目名
複合文化論系演習(生活環境感性論2(生活スタイルと美意識研究))
副題
バロック建築の設計手法と当時の美意識
プログラム
感性文化
授業タイプ
演習
担当教員
中島智章
曜日
水曜日
時限
6時限
教室
33-2-310
授業シラバス
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授業概要

 バロック(Baroque)」という言葉は、「ゆがんだ真珠」を意味するポルトガル語「バロコ(barroco)」に由来するという説が最も有力である。16世紀末のイタリアに始まり、18世紀前半まで全ヨーロッパで栄え、建築、彫刻、絵画、音楽、演劇などのあらゆる芸術を支配した様式である。楕円やうねるファサードといったダイナミックな造形が特徴だとされており、単純な幾何学形態を用いて均整の取れた静的な造形のルネサンスと鋭い対象をみせるカウンター・パートという解釈がもっとも一般的である。
 しかし、バロックとはそのような表面的な造形的特徴に還元できるような限定的な様式概念ではなく、その奥底に存在する時代を画するような思考様式そのものである。本講義では、バロック建築の設計手法と当時の美意識の関係に焦点を当てながら、建築、絵画、彫刻、音楽、演劇などの様々な分野で多様な展開を見せるバロック芸術を解説する。

授業計画

 第1回 ルネサンスとバロック
 第2回 カトリックの改革とバロックの誕生-イエズス会の建築-
 第3回 バロックの幕開け-サン・ピエトロ大聖堂の拡張事業-
 第4回 歪んだ真珠-ベルニーニとボッロミーニ-
 第5回 バロック音楽の巨匠モンテヴェルディとサン・マルコ大聖堂
 第6回 イタリア・オペラとフランス・オペラ
 第7回 発表 その1 (1人あたり10分ほど)
 第8回 発表 その2
 第9回 フランスのローマ・バロック-ヴォー=ル=ヴィコント城館とルーヴル宮殿の拡張事業-
 第10回 王権のバロック-ヴェルサイユ宮殿-
 第11回 ローマ・バロックの伝播-イタリア・南ドイツ・オーストリア・スペイン-
 第12回 宮殿建築の建設ラッシュ-天井画の三大巨匠-
 第13回 ネオ・バロックと日本のバロック
 第14回 発表 その3
 第15回 発表 その4