文化人類学2

基本情報

科目名
文化人類学2
副題
26人の人類学者とその理論
プログラム
文化人類学
授業タイプ
講義科目
担当教員
黒崎岳大
曜日
火曜日
時限
4時限
教室
36-582
授業シラバス
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授業概要

 文化人類学は、19世紀の西欧において植民地主義の幕開けとともに始まり、西欧人にとっては馴染みのない非西欧の文化を学ぶものとして築き上げられてきた歴史がある。そのため、この学問は、自分に馴染みのない他者の文化をどのように捉えるか、そして、他者の文化と比較しながら自らの文化をどう捉えるかということに関して多くの自問自答を続けてきた。
 この授業では、人類学者26人を取り上げ、初期の人類学者がどのように文化人類学を立ち上げてきたのか、それに続く人類学者が先行の人類学者をどのように批判し、新しい理論を作り上げようと格闘してきたか、それぞれの人類学者の著作を通して紹介していく。
 なお、この授業では、ディスカッションを多く行う予定である。さらに、毎週授業に関する質問をコースナビから回答してもらうシステムを取る。

授業計画

1: 第1回 オリエンテーション
文化人類学とはどういう学問か?

2: 第2回 人類学の確立1
モーガン『古代社会』/フレイザー『金枝篇』

3: 第3回 人類学の確立2
マリノフスキー『西太平洋の遠洋航海者』/モース『贈与論』

4: 第4回 人類学の確立3
ベネディクト『文化の型』/ミード『サモアの思春期』

5: 第5回 人類学理論の深化1
レヴィ=ストロース『野生の思考』/ダグラス『汚穢と禁忌』

6: 第6回 人類学理論の深化2
サーリンズ『石器時代の経済学』/ベイトソン『精神の生態学』

7: 第7回 人類学理論の深化3
ブルデュー『実践感覚』/ゴドリエ『観念と物質』

8: 第8回 民俗誌の名作1
エヴァンズ=プリチャード『アザンデ人の世界』/リーチ『高地ビルマの政治体系』

9: 第9回 民俗誌の名作2
ルイス『貧困の文化』/ターンブル『ブリンジ・ヌガグ』

10: 第10回 民俗誌の名作3
ギアツ『ヌガラ』/スミス, ウィスウェル『須恵村の女たち』

11: 第11回 批判と実験の時代1
クラパンザーノ『精霊と結幡した男』/フェルド『鳥になった少年』

12: 第12回 批判と実験の時代2
クリフォード, マーカス編『文化を書く』/ロサルド『文化と真実』

13: 第13回 新世紀の人類学へ1
ラトゥール『虚構の近代』/レイヴ, ウェンガー『状況に埋め込まれた学習』

14: 第14回 新世紀の人類学へ2
ラビノー『PCRの誕生』/アパデュライ『さまよえる近代』

15: 第15回 総復習
レポートを課す予定