文化人類学1

基本情報

科目名
文化人類学1
プログラム
文化人類学
授業タイプ
講義科目
担当教員
村上大輔
曜日
火曜日
時限
4時限
教室
36-582
授業シラバス
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授業概要

人類とは何か、社会や文化はどういう成り立ちをしているのか、そもそも人間とはどういった生き物なのか。
 人類学とは、人間の生きている現場(=フィールド)を舞台に、こういった哲学的な問いを探究していく学問である。
 人類学は欧米で生まれ、主にアフリカやアジアなどに住む「異民族」の風習や社会の
 研究を通して発達してきた。近年では日本を含め先進国の文化をもその研究対象としている。
 その対象となる人々は、我々の想像を超える「常識」や「世界観」の中に生きている場合が少なくない。
 人類学とは、彼らの生きる社会をより深く理解することによって、「我々と同じ人間なのに、こうも違うのか」
 「我々とこうも文化が異なるのに、なんとお互い似ているのだろう」などと他者の世界に気づかせながら、
 人間と社会について考えていくものなのである。
 本講座では、文化人類学の基礎的な考え方について概説し、文化や社会について深く考察していくうえでの
 フレームワーク(=理論)を学んでいく。テーマは、宗教や経済、民族、ジェンダー、観光など多岐にわたっていくが、
 全15回を通して人類学の基礎知識を俯瞰する。

授業計画

1:
第1回
人類学とは? ―他のディシプリンとの比較を通して―
2:
第2回
人類学者と「フィールド」 ―人類学者は何をしているのか―
3:
第3回
人類学という学問の誕生 ―植民地主義のなかで―
4:
第4回
言語と文化 ―文化相対主義と言語の多様性―
5:
第5回
機能主義 ―イギリス人類学の父:マリノフスキー―
6:
第6回
構造主義(I) ―20世紀を代表するフランスの人類学者:レヴィ=ストロース―
7:
第7回
構造主義 (II) ―イギリスにおける構造主義―
8:
第8回
認知科学と人類学 ―現象学、心理学―
9:
第9回
マルクス主義と政治人類学 ―人類学者はどのようにマルクス主義と対峙してきたか―
10:
第10回
ポストモダンの人類学 ―「文化を書く」とは?―
11:
第11回
民族とエスニシティの人類学 ―身近な民族問題から―
12:
第12回
ジェンダーの人類学 ―性の多様性と可能性―
13:
第13回
宗教人類学(I) ―宗教と世界観―
14:
第14回
宗教人類学(II) ―通過儀礼とは?―
15:
第15回
経済人類学 ―贈与の力―